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15|| 先輩学生による新入生PCサポート講座開催中

2010.11.12(金) 【大学生協】


高知大学生協では、毎年新入生を対象にパソコンサポート講座を行っています。今年も、新入生の約20%(医学部除く)にあたる175人が講座を受講しています。後期の講座の行われている朝倉キャンパス学生会館カフェテリアにお邪魔してきました。

受講生たちは、前期の講座でインターネットの活用や文章作成の基礎などを学び、後期(1012月)の講座では、研究などで活用する計算表やグラフの作成技術を身につけ、さらにそれをプレゼンテーションするところまで行きます。

後期の到達目標は、最終的に大学生協カフェテリアのメニューの中から「私のおすすめメニューセット」をパワーポイントで発表すること。カリキュラムの中には、「食事バランスガイドを利用しておすすめメニューをきめる」という内容もしっかり含まれていました。偏食・不規則な食生活を指摘される世代の新入生たちに、食に関心を持ち、バランスの良い食事を取れるようにもなってもらいたいというあたり、「大学生協」ならでは、ですね~。

カリキュラムは、大学生協中四国事業連合が準備したものをベースに、高知大学生協の職員さんとパソコンサポーターのリーダーの学生5人が吟味して手直しされています。リーダーの1人の海谷さん(3年生)は、「去年サポーターとして教えたとき、受講生がわかりにくそうにしていた部分や、社会に出てから役に立ちそうな機能、たとえばピボットテーブルとか、そんな部分に時間をかけるように考えました」とのこと。


講座を進める講師も、GA(注1)も皆、高知大学2~3回生の先輩です。先輩学生が講師をやることのメリットは、受講生にとって、質問しやすいアットホームな雰囲気が生まれることだという海谷さん。同時に教える側の学生にとっても、大勢の前でのプレゼンテーションをやる能力が身につくそうです。今年始めてサポーターをしているという則武さん(3年生)も「人に教えるというのは初めての体験。どんな風に教えたらいいのか考えながら、受講する相手の気持ちに立ってスライドも準備する。自分の教え方を見つめるし、自分も成長していける」と話してくださいました。

海谷さんは、「大勢の前で堂々とプレゼンできる先輩の学生を見て、『この先輩すげえー、こんな風になりたい』、『大学で1年たったら、ここまでできるんだ』と思ってもらえたら。また、サポーターの先輩から学部のことや高知大学の情報、サークルのことなどを聞くなかで、大学生活に憧れや目標みたいなものを持ってもらえたらうれしいです。受講生同士での、同学年の違う学部の人との友達作りも。大学で作る友達は大きいですから。もちろん、目的の第一はパソコンのスキルアップですが。」と話してくださいました。

やがて受講生が自分のパソコンを持って集まり始めました。今日の本題はペイントを使った図の編集です。講師がスライドで一通り説明してから受講生に自分のパソコンで作業をさせますが、このとき、グループ(3~4人)ごとに1人配置されているGAが受講生一人ひとりの進み具合を確認しながら講座は進められていきます。

ここでアクシデント発生!なんと、講師のプロジェクターの故障です。スタッフの学生が別のプロジェクターを準備する一方で、講師とGAはおもむろに「じゃあ、雑談でも・・・」と「室戸貫歩」(注2)の話を始めました。「室戸貫歩、知ってますか、出る人は?」受講生の1人から手が上がって皆が拍手。あとは、先輩学生がそれぞれのテーブルで、自分が参加した思い出やの参加者の様子などを受講生に話しています。やがてプロジェクターの準備が整い、講座は無事再開しましたが、海谷さんのいう「先輩学生から聞く大学生活」の実践を垣間見た気分でした。

新入生も先輩学生も、同じ生協組合員。学業のためのパソコンスキルアップの講座の中にこめられた食育や人間関係形成等々、組合員同士のつながりで学生生活をより豊かにするために生協が場を提供していることを実感しました。

(S)

 

(注1)   GA・・・グループアドバイザー(各班のまとめ役や講師補助をしています)

 

(注2)   室戸貫歩は、高知大学空手道部が部員の心身の鍛練のために始めた行事で、今年、記念すべき第50回目を迎えます。高知市の朝倉キャンパスから室戸岬までの約90㎞を、夜を徹して歩くという過酷なレ-スです。 毎年、11月下旬~12月上旬の土曜、日曜日にかけて行われます。近年は、空手道部員だけでなく、学生教職員、留学生さらに他大学の学生やOBなど多数参加しており高知大学の名物行事となっています。

                                           (高知大学 Webサイトより引用)